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2006年07月23日

妊婦がスタチンを使用したときの子供の先天異常

▽メバロン酸経路は先天性心疾患に関与している
http://www.biotoday.com/view.cfm?n=14201

上記の報告を受けて先天異常とスタチンの関連を検索。以下の報告を検出。

Pregnancy outcomes after maternal exposure to simvastatin and lovastatin. Birth Defects Res A Clin Mol Teratol. 2005 Nov;73(11):888-96
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?db=pubmed&cmd=Retrieve&dopt=AbstractPlus&list_uids=16163683&query_hl=11&itool=pubmed_docsum

Merck社の研究者等がMerck社のデータベースをレビューし、妊娠中にシンバスタチンとロバスタチンに暴露した妊婦の子供の転帰を調査。

シンバスタチンやロバスタチンで先天異常(先天性奇形)が増えることは無いという結論。

一方以下のような症例報告がNEJMに掲載されている。妊娠第1期のスタチン暴露で中枢神経と手足の異常認められた。

Central nervous system and limb anomalies in case reports of first-trimester statin exposure. N Engl J Med. 2004 Apr 8;350(15):1579-82
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?itool=abstractplus&db=pubmed&cmd=Retrieve&dopt=abstractplus&list_uids=15071140

また、以下の報告では妊娠中のスタチン使用はできるだけ避けるべきと記載されている。

Statins: beware during pregnancy. Prescrire Int. 2006 Feb;15(81):18-9
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?db=pubmed&cmd=Retrieve&dopt=AbstractPlus&list_uids=16548110&query_hl=13&itool=pubmed_docsum

2006年07月22日

αシヌクレインと分子モーター

以下の報告を受けて、αシヌクレインと分子モーターの関連を調べてみた。

▽運動ニューロン変性に関与する細胞内分子モーター-・ダイニン-ダイナクチン複合体は微小管を両方向に移動する
http://www.biotoday.com/view.cfm?n=14169

Medlineを検索したところ、以下の報告を検出。

▽Molecular motors implicated in the axonal transport of tau and alpha-synuclein. J Cell Sci. 2005 Oct 15;118(Pt 20):4645-54. Epub 2005 Sep 21.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?db=pubmed&cmd=Retrieve&dopt=AbstractPlus&list_uids=16176937&query_hl=12&itool=pubmed_docsum

神経内でのαシヌクレインの輸送にはダイニンやキネシンなどの分子モーターが関与していることが示唆された。

またパーキンソン病とダイニンを検索したところ、以下の報告がヒット。

▽The deacetylase HDAC6 regulates aggresome formation and cell viability in response to misfolded protein stress. Cell. 2003 Dec 12;115(6):727-38.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?db=pubmed&cmd=Retrieve&dopt=AbstractPlus&list_uids=14675537&query_hl=14&itool=pubmed_docsum

凝集体の一部として、ポリユビキチン化された折り畳み不足のタンパク質とダイニンに結合する微小管関連脱アセチル化酵素・HDAC6を同定。