Elan社の多発性硬化症治療薬・Tysabri(Natalizumab、ナタリズマブ)のFDA諮問委員会の開催間近
Elan社の多発性硬化症治療薬・Tysabri(Natalizumab、ナタリズマブ)がいよいよ2006年3月7日にアメリカFDAの諮問委員会でレビューされます。
諮問委員会の結果が株価に大きく影響を与えることは必死なだけに、諮問委員会の開催中は、ニューヨーク、ロンドン、アイルランドでのElan社の株取引は中止となります。
去年の2月に販売が中断となってからちょうど1年が経ちます。これまでのプレスリリースから判断するに、Elan社とBiogen-Idec社はかなり慎重に安全性レビューをしてきたように思います。
コロンブスの卵的な発想ができるElan社の研究者・Dale Schenkのファンとしてはよい諮問結果が出ることを期待しています。
ところで、
Tysabriの諮問委員会のスケジュールを見計らったかのように、今日発行のNEJM誌にはTysabriの3つの報告が発表されています。2つは効果に関する報告で1つは進行性多病巣性白質脳障害(PML)のレビューに関する報告です。
今週のNEJM誌は多発性硬化症特集号ともいえる内容となっていますが、多発性硬化症とは別に、もう一つ見逃せないコンテンツがあります。
それはクリーブランドクリニックのMaria Siemionow医師へのインタビューです。
最近、フランスの女性が部分的な顔移植を受けましたが、Siemionow医師は近日中に顔の全移植手術を実施します。
顔の移植手術がなぜこれほどまでに注目を集めるのか?あるいは批判を浴びるのか?顔移植に最適な患者とは?なぜ顔の再建手術ではなくて移植をするのか?手術方法とは?手術が成功したかどうかの基準とは?などの質問に率直に回答しています。
特に興味深かったのは「なぜ顔の移植手術をしたいと思うのか?」というプリミティブな質問への回答です。
インタビューをぜひ聴いて頂きたいのですが、Siemionow医師も、2月19日の情熱大陸で取り上げられた与座聡氏と同じような考えの持ち主なのでした。
▽Interview with Dr. Maria Siemionow on her protocol for full-face transplantation.
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