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Loeys-Dietz症候群とTGFβR

昨日発行のNEJM誌にLoeys-Dietz症候群(Loeys-Dietz syndrome)の臨床症状、転帰、臨床症状とTGFβR変異の関連などを調べた成果が報告されています。
 
 ▽TGFβR1やTGFβR2の遺伝子変異で進行性の動脈瘤が発現する
 http://www.biotoday.com/view.cfm?n=14690

TGFβシグナル伝達は、マルファン症候群、家族性胸部大動脈瘤と解離、動脈解離や破裂を伴う小児疾患などにも関与しています。特に、動脈瘤や解離への関与が示されています。


マルファン症候群の大動脈瘤にはTGFβシグナルが重要な役割を担っていることが分かっており、TGFβシグナル伝達を阻害するロサルタンがマルファン症候群の大動脈瘤を正常化することがマウスで確認されています。

 http://www.biotoday.com/view.cfm?n=12476


マルファン症候群の場合、TGFβシグナルの増強が動脈瘤の形成に関与していることが示されています。


しかし今回NEJMで取り上げられてLoeys-Dietz syndromeについては、TGFβシグナル伝達亢進を示唆するエビデンスは存在するものの、TGFβシグナルの増強が原因であるかどうかは明確ではないようです。


したがって、ロサルタンがLoeys-Dietz syndromeの動脈瘤の有望な治療薬でああると結論するにはもう少し研究が必要でしょう。


マルファン症候群については、アメリカNational Institutes of Healthがスポンサーとなって、ロサルタンの臨床試験が予定されています。


今回のNEJMの研究で、Loeys–Dietz syndrome患者は非常に短命(22.6歳)であることが示されています。

マルファン症候群でロサルタンという有望な薬剤が見つかったように、Loeys–Dietz syndromeでも早く有望な薬剤が見つかるといいなと思います。

それにはまずTGFβシグナルの役割を明確にする必要があるでしょう。

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Loeys-Dietz症候群は、2004年にマルファン症候群2型が発見された後に、マルファン2型と同じTGFBR2の遺伝子と、さらにTGFBR1の遺伝子に... [詳しくはこちら]

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コメント

こんにちは。初めまして。
わたしは日本マルファン協会という団体を運営しているものです。

この度の記事を、当会のブログで紹介させていただきました。
大変有益な情報をありがとうございました。

また、ロサルタンの治験についてもご存知でいらっしゃるようで、嬉しく思いました。

まずはお礼まで。

miyoko様、コメントありがとうございます。

このブログは気まぐれ更新なのですが、このようにコメントいただけたことを嬉しく思っています。

また何か情報がありましたらお知らせしようと思います。

今後ともよろしくお願いします。

Once or twice, remarks escaped him as a matter of course, not knowing exactly which way are you?

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