プラセボの効果
◇プラセボでの反応率高し
日本ではあまり取り上げられていないようですが、昨日のNEJM速報でも取り上げた膝の変形性関節症の痛みに対するグルコサミンとコンドロイチンの大規模臨床試験の結果が海外のメディアでは大々的にとりあげられています。
この試験では、プラセボ服用で疼痛が緩和した人が60%もいました。
◇鎮痛作用と期待感
なぜこのように多数の人がプラセボで痛みが和らいだかというと、プラセボを服用することで「痛みが緩和するのではないか」という期待感が生まれ、この期待感が鎮痛作用をもたらしたと考えられます。
今回のグルコサミンとコンドロイチンの大規模試験結果は、「痛み」がいかに「気持ち」に左右されやすいかを示す良い例でしょう。
◇プラセボで痛みが和らぐメカニズム
市販されている鎮痛剤は、体内のどこかの部位に物理的な作用を及ぼし、その結果痛みを緩和させます。
ではプラセボで生じる「これを飲めば痛みが和らぐ」という期待感はどんな作用を人体に及ぼして鎮痛効果を発揮しているのか?
これを調べた報告が2004年のScience誌に発表されています。既にご存知の方も多いかと思いますが、明日の前書きではその報告を紹介します。
また、痛みとは異なりますが、パーキンソン病にプラセボを投与したときに認められる意外な効果についても明日、または来週の前書きで紹介します。
お楽しみに!
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