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2005年12月31日

一冊の手帳で夢は必ずかなう

ついに大晦日になってしまいました。

読者の皆様、今年1年ありがとうございました。

清宮には今年2つの大きな出来事がありました。

6月には次女が産まれ、8月には製薬会社を辞めて一人起業しました。


今年はとにかく一人で出来ることを黙々としましたが、来年は読者の皆さんの力を借りてBioTodayをさらに有用なものにしていきたいと考えています。

具体的には、BioToday上での読者の皆さんのアクションに対して、BioToday内で使用できるポイントを発行します。

例えばBioTodayの記事への補足コメントを頂いた場合には10ポイント、レポートへの感想を頂いた場合には50ポイントといったような感じでポイントを発行していきます。

ポイントはレポートの購入や会員費等、BioTodayが提供する全てのサービスに使用できます。

このように、ポイントというインセンティブを提供することで、皆さんからのフィードバックをたくさん集めていき、知識が体系化するようなシステムを作っていきます。

ライフサイエンス分野の重要な情報が集まり、それらが有機的に繋がり、新たな知が生まれるような場を作っていきたいと思います。

ぜひ来年もBioTodayを楽しんでいただけたらと思います。

本年はまことにありがとうございました。来年もよろしくお願いします。

ちなみに、もしこの正月に長期的な目標をたてたいという方がいらっしゃいましたら、以下の2冊の本がお勧めです。

 ▽「一冊の手帳で夢は必ずかなう - なりたい自分になるシンプルな方法

  http://tinyurl.com/bdnmu

 ▽「図解 一冊の手帳で夢は必ずかなう

  http://tinyurl.com/9qrfm

GMOグループの熊谷正寿氏の本です。とても真摯な本です。手帳を使わない人でもこの本を読むと具体的な目標設定の方法を習得できます。

それでは皆さんよいお年を!

2005年12月30日

マイクロRNAと癌

医学関連ニュースの2番目「甲状腺乳頭癌(PTC)におけるマイクロRNAの役割」を読むと、マイクロRNAが癌の発現において如何に重要な役割を担っているかがよくわかります。

特にSNPとの関連まで丁寧に調べているところも見事だなあと思いました。

こういうデータが積み重なっていってオーダーメード医療が実現していくんだろうなということを実感させる実験結果でした。

また、その次の「RNA干渉を用いた鎌形赤血球貧血の遺伝子治療」を読むと、病気の原因となる変異遺伝子の発現を抑制しつつ正常な遺伝子を発現させるのにRNA干渉が非常に有望であることが良く分かります。

先日も紹介しましたが、RNA干渉の動向の把握には、ジェノファンクション社の野沢社長が毎日配信されている「ジェノファンクションRNAiニュース」がお勧めです。このニュースへの登録方法は野沢先生の以下のブログを参照ください。

RNAi ニュース http://blogs.yahoo.co.jp/inozawa1122

その他、この前書きで紹介して欲しいというブログがありましたらお知らせください。自薦歓迎です。

2005年12月29日

文献サマリーを聴く

今日はニューイングランドジャーナルの新刊発行日で、新刊のオーディオサマリーをパソコンで聴いていました。

そしたら保育園が冬休み中で家にいる娘が来て「これどこから聞こえてくるん?」と聞かれたので、「パソコンから」と答えたら、それがどうも信じられないらしく、自分の頭から聞こえてくると勘違いしていたようです。


他でも同様のサービスはしていると思いますが、ニューイングランドジャーナルのオーディオサマリーは医学用語の発音などを勉強するにはもってこいの教材だと思います。今週号のオーディオサマリーは以下から聴けます。

http://content.nejm.org/cgi/content/full/353/26/DC1

ただ、ネイティブなので流れてくる英語はかなり早いです。かなりの上級者じゃないと一回で聞き取るのは難しいかもしれません。私も殆ど聴き取れません。

もし聞き取りを強化したいという方がいましたら、医学とは関係がありませんが、以下の聞き流し教材がお勧めです。日本語の後に、その日本語に対応する英語が流れます。

季想社の「小分割/和英順方式」聞き流し英語教材
http://tinyurl.com/av7f4

さて、

今日で仕事収めという方へ。よいお年を!

それ以外の方へ。このメルマガも30日まで続きます。もしかして31日にも発行するかもしれません。頑張っていきましょう。

2005年12月28日

BioTodayへの出資募集中

今日のバイオベンチャーニュースで「Therion社 5000万ドルの資金を確保」というニュースを紹介しています(http://www.biotoday.com/view.php?n=10837)。

この5000万ドルは、世界的に有名なソフトウェア会社・SAP AGの設立者の一人Hans-Werner Hector氏からの出資です。

Hans-Werner Hector氏はForbes誌の2005年のRichest Peopleで413番目に位置する世界的な大金持ちの一人です。

IBMの4人の同僚と共にソフトウェア会社SAPを立ち上げ、北アメリカにおいてSAPを成功させました。

パートナーとの不和が原因で1997年にSAP社を去った後には、Hector氏は慈善団体を設立し、癌、AIDS研究や芸術、歴史保存などをサポートする活動をしています。

有限会社バイオトゥデイへの出資も募集中です。

さて、

今日で仕事収めという方も多いのではないかと思います。今日で仕事収めという方、よいお年を!

それ以外の方へ。このメルマガも30日まで続きます。頑張っていきましょう。

2005年12月27日

RNAi in Japan

今日の医学関連ニュースの一つ「GW bodies(GWB、GW体)はRNA干渉において重要な役割を担っている(http://www.biotoday.com/view.php?n=10824)」でも取り上げているRNA干渉ですが、RNA干渉技術の国内での普及に多大なる熱意を注いでいるバイオベンチャーがあります。

ジェノファンクション( http://www.genofunction.jp )という会社です。

CEOの野沢先生は「ジェノファンクション RNAi ニュース」というメルマガを毎日配信しています。

このメルマガをよむと、全世界でのRNA干渉の基礎研究成果と業界の動向が一目でわかります。

RNA干渉に携っている方、またはRNA干渉に関心がある方にはとても役立つメルマガです。配信を希望される方は inozawa@genofunction.jp (野沢先生)まで、“RNAiニュース配信希望”の旨連絡してください。

2005年12月26日

逃げる勇気

BioTodayのコメント欄にも紹介していますが、朝鮮日報が韓国の幹細胞スキャンダルの特集を組んでいます。

http://japanese.chosun.com/site/data/category/hwang_ws/hwang_ws-0.html

特に「【論文ねつ造】黄教授はなぜ論文をねつ造したのか 」が興味深いです。

http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/12/24/20051224000009.html

圧力がかかると人間は嘘をついてしまうことがあるんだなあと思います。

Woo-suk教授が絶対的に悪いとしても、写真の偽造を指示された人とか、データの捏造をかぎつけた人とかが彼を注意して止めてあげるべきだったと思います。

広義では、彼の悪行に加担した人がいたわけで、これも組織ぐるみの詐欺の一つといえます。

ところで、

国内では建築偽装が大問題となっており、主に上層部が悪者として使われていますが、上層部以外の一般社員や工事に関わった人で「何かおかしい」と思った人は多かったのではないかと思います。

そう思った人が勇気を持って何らかの行動をすれば、これほどの大問題にはならかなかったのではないでしょうか。

一度勤め始めた会社を告発すれば辞めさせられる可能性もありますので、個人レベルではひどく骨の折れることだとは思いますが、悪いことをしている人・組織を知ったときには告げ口して逃げる勇気も必要なんでしょう。

告げ口しなくても、少なくとも逃げ出す勇気は必要だと思いました。

2005年12月25日

BioToday.comへのメルマガ読者の感想

2005年8月15日に「神経工学投資ニュースレター 2005年8月15日号 特集:脳卒中」を無料配布し(現在は有料となっています)、その申し込み時にBioToday.comに対する感想を依頼しました。そのときに頂いた感想一覧です。

製薬会社勤務の方

いつも内容盛り沢山なニュースレターだと思います。正直な所、もう少し内容を絞ってあった方が読みやすいかな、と思う時があります。

製薬会社勤務の方

もとよりBioTodayを愛読し、有料会員にもなっておおまかなバイオ関連ビジネスの動向には注意を払っているつもりでおりました。おかげで情報を整理・統合して「流れ」をつかむことに慣れつつあります。

BioTodayをはじめ、いくつかのwebサイトの最新情報に拠るところが大きいと感じています。友人・知人の中にも大学と提携してバイオベンチャーを立ち上げた仲間がおり、社外に出ても通用する技術動向をつかむため、今後も愛読させていただきたく存じます。

◇清宮注:このような方の部下は幸せだと思いました。コメントありがとうございました。

タンパク質先端科学会社の方

仕事に直接役立つものと、あやしいなぁと思いながら気楽に読めるものと、雑多に混ざっていて仕事の合間に気分転換できてなかなか気に入っているメルマガです。

医学系の会社で派遣社員をされている方

2年くらい前から、いつも読ませていただいています。最近の転職でようやく、関係ある職に就いています。情報量がとにかく多いので、すみからすみまでというわけには行きませんが、なるべく頭がついていけるように脳みそのシステムを構築中です。

製薬会社社員の方より

ニュースレターは、いつも買おうかどうか迷っているうちに高くなって止めているので、今回はじっくり読んで今後の参考にしようと思います。

製薬会社社員の方より

BioTodayの愛読者です。今後ともよろしくお願いいたします。

開業されている医師の方から

いつも情報ありがとうございます。

医学系の大学院で研究されている方より

いつも、Bio Todayを読ませてもらっています

論文検索の際、あまりにも膨大な量の論文が投稿され、なかなか整理をして的確にあたらしい情報をつかむことが難しい現代に、Bio Todayのような記事があることは本当に助かりますし、あまり気にしていない他の研究分野にも目を向けることが出来、井の中の蛙にならずにすんでいます。

今後も、精力的にBio Todayがご発展されますよう陰ながら応援させて頂きたいと思っております

◇清宮注:人の気持ちが分かる素晴らしい女性です。コメントを頂いて、痛切にいつかお会いしたいと思いました。

異業種の方から

Bio Todayは、最新の医学の発表が読めて、楽しく役に立つメルマガだ。

今までの健康に関する知識がどんどん新しいものに変わっていくのが面白い。

最近のニュースでは、キャベツが乳癌になりにくくするらしいというのがあったが自分の生活にも役立つし、友達にも新しく取り入れた知識を披露できるので楽しみに読んでいる。

バイオベンチャーに勤務されている方より

創薬ベンチャーの動向等がタイムリーに掲載されていて、参考になります。 フルレポートは読んだことがないので、今回の無料レポートはいい機会と思います。

製薬会社に勤務されている方より

癌、泌尿器疾患、消化器、感染症の安全性評価、導入品候補テーマ評価を担当しています。BioTodayの最新情報は、他社開発状況を知るうえで、有効に利用させていただいています。

中枢領域の担当ではありませんが、2005年3月までは、武田薬品が実施してきた開発化合物、殆ど全ての安全性評価に従事していましたので、関心は持っています。

清宮さんが、今日築き上げられた"もの"は大変なものであると理解しています。私の場合、業務上知りえた内容(特に安全性)について、公表できませんが、私と同じ立場で、BioTodayを活用しているヒトは多いと思います。有難うございます。

◇清宮注:大変ありがたいコメントを頂きありがとうございました。

農学部の方より

特に医学関連ニュースは様々な論文を読むためのきっかけとして利用させていただいています。これからも期待しています。

タンパク研究をされている方より

毎回楽しく読ませて頂いております。宜しくお願いいたします。

歯学部の方より

読後感想文は少し時間がかかるかもしれません。よろしく。

獣医の方から

獣医という少々イレギュラーな分野から拝見させていただいております。リッパなコメントはかけないかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

総合研究を支援されている部門の方から

無料購読ですみません。いつも興味深く読ませて頂いています。

製薬会社社員の方から

いつも興味深く拝見させていただいております.これだけの新着情報を一通のメールでまとめて読むことができるので,時間が無いときなどは特に便利だと感じています.メールの最初のコメントも楽しみにしています.多田先生についての一連のお話は,私の胸にも染み入るものがありました.これからも良質の情報を届けてください.楽しみにしています.

製薬会社社員の方から

毎回,大変興味深いメルマガを有り難うございます.企業の人間として,特にベンチャーの動向については大変参考になります.

製薬会社社員の方から

毎日の情報提供お疲れ様です。体調には十分気をつけて頑張ってください。

◇清宮注:お気遣いありがとうございます。最近、胃腸が弱っています。理由は分かっており、この不調は来年3月頃まで続きます。

学生

脳卒中分野の医療機器の開発状況についてのレポートということなので、どのようなことを書かれているのかと興味を持ち、無料レポートを申し込んでみたいな、と思いました。

BioTodayを読んでいると、毎日、色々な発見があるのだな、と驚くばかりです。これからますます研究結果が、私たちの生活に反映されていくのでしょうね。

無料レポートをよろしくお願いします。

製薬会社社員の方より

専門分野外で新薬のタネを探すのに参考にさせていただいています。

海外の製薬会社で働いている方より

ロンドンにオフィスを持つ製薬会社で開発の仕事をしております。臨床試験の細かなノウハウに終始することなく、世界の科学、医学の動きに敏感であることが必要であると思い、貴BioTodayニュースレターの会員にさせていただいてます。

整骨院の方から

いつも楽しみにしています。風邪がはやっていますが、お体に気を付けてください。

◇清宮注:お気遣いありがとうございます。最近肩が異常にこります。吐き気がするほどです。これはかなりまずい気がします。今手がけている私にとっては大きな仕事が終わったら精密検査をうけようかと考えています。

製薬会社の方から

興味深く拝読しております。今回の無料配布は、実際のレポートがどのようなものかを知ることが出来るので応募いたしました。今後の益々のご発展をお祈りいたします。

製薬会社の方から

期待せずに購読を申し込んだBioTodayが毎号ごとにバージョンアップし内容が充実してきていることに驚きと、清宮さんの努力に感心しています。ビジネスサイドにたった情報をこれからも楽しみにしています。

◇清宮注:最も嬉しかったコメントの一つです。ありがとうございます。

製薬会社の方から

会員一万人突破、おめでとうございます。

私の勤務先アドレスを利用していますが、個人的に購読しているものですので情報開示する際は慎重にお願いします。

脳卒中領域は、関心の深い領域でもありますので、レポートを楽しみにしております。

ますますの御活躍を期待しております。

◇清宮注:私が倒れたらBioTodayの今後を託そうとひそかに思っている方です。今後ともよろしくお願いします

脳神経外科のドクターより

いつも興味深く読ませてもらっています。

 多田さんの話をこのメルマガで知り、夜中にNHKを見ました。見ることができてとても良かったです。日常的に僕たちは脳梗塞をはじめ、脳の病気の患者さんと触れ合っています。そのような人達に何が出来るか、何をしてあげられるか、何をしてもらえばいいか、日々考えています。

 脳卒中は脳神経外科、神経内科にとって最も患者が多く、発症してからの機能回復が難しい病気の典型です。是非、今回の特集を読ませていただきたいと思います。

 私個人は、近々、臨床を離れて研究の道に一時的に入ろうと思っております。最終的にはまた臨床に戻りたいと考えている人間ではありますが、神経の世界は今まで以上に今後は基礎の分野と臨床の分野が融合する必要の高い分野と考えています。

 今後も清宮様のメルマガを読み続けさせていただきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

◇清宮注:先生のような医者が増えれば日本の医療はもっとよくなると思います。今後のご活躍に心から期待しています。

サプリメント開発会社の方から

先日のNHK-TVよかったです。感動させて頂きました。

社会福祉部門の方から

よろしくお願いします。

ライバル会社の方から(清宮注:私が勝手に思っているだけです。)

清宮さま、はじめまして。こんばんは。

毎日楽しく拝読させていただいています。

BioTodayは、アップデートな情報が見られるので
仕事でも時々参考にさせていただいています。

要望というほどでもないのですが、読者の対象を広くと
考えていらっしゃって、その分情報が散漫に並べられて
いるところがあるようにも思えます。

投資家宛、研究者宛、学術系の人宛、開発関係の人宛、
医学に興味がある人宛・・・。

ゆっくり見られるときは、関心の薄いところでの情報が、
興味深かったりもしますが、とりあえず関心のあるところを
見たいと思うときには、もう少し、読者別的な構成であれば
と思うときもあります。

メルマガは8月から読ませていただいているのですが、
だんだんサイトとともに変化していくのが感じられて、
これからの発展がとても楽しみです。

製薬会社の方から

いつも興味深く拝見しています。自分自身が播磨地方出身ということもあり、ご活躍をとても嬉しく思っています。いつも、メールマガジンだけ、の、無料会員ですが、時々配布される有料レポートってどんなものだろうかと気になっていました。同僚への紹介のきっかけにもなりますし、たいした感想は書けないことはこの際勘弁していただいて、申し込んでみようと思いました。どうぞよろしくお願い致します。

清宮注:コメントありがとうございます。播磨の唯一の欠点は暴走族がたまに睡眠を妨害することです。彼等にドラゴン桜を見せてあげたい。

無職の方から

たまに全文を読みたくなることがありますが、さしあたり会員になるほどのことは
ないと思っています。一般向け情報で、結論は十分理解できる場合が多いのです。
 もし、1件に限って全文が読める(有料の)ビジター制度のようなものが出来れば
有り難いのですが、如何でしょう。

清宮注:現在単品注文できるシステムを作成中です。順調にいけば来年2月頃に可能となります。

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以上、皆さん感想ありがとうございました。この他にもBioTodayにコメントがある方はメール(biotoday@biotoday.com)ください。または、このページにコメントをください。

今後ともよろしくお願いします。


【BioTodayの商品・サービス】

 ▽神経工学投資ニュースレター

 ▽BioToday有料会員募集中です。

2005年12月24日

BioTodayの成長

妻と娘が隣の小さなキッチンでクリスマスケーキを作っています。妻のスポンジケーキは年々美味しくなっており、継続は力だなあと感心しています。

Biotoday.comも、運営を開始して今年3年が過ぎました。あっという間にすぎた3年間でした。これまでは継続することで精一杯でしたが、今後は記事を書くこと以外の活動もしていきたいと思っています。

さて、何年もバイオトゥデイを見守って頂いている方から以下のようなコメントを頂きました。

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期待せずに購読を申し込んだBioTodayが毎号ごとにバージョンアップし、
内容が充実してきていることに驚きと、清宮さんの努力に感心しています。
ビジネスサイドにたった情報をこれからも楽しみにしています。

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ありがとうございます。今後も、皆さんに驚きが与えられるようなサービスを提供して、常に前進していきたいと思います。

物語のような研究

昨日は、物語のような構成をした医学文献のアブストを読みました。

このメルマガの医学関連ニュースの1つ目の記事「緑茶製品で寛解を達成したB細胞性腫瘍4人の症例報告(http://www.biotoday.com/view.php?n=10764)」がその物語のようなアブスト構成の文献です。

この文献は、Mayo ClinicのKay NEの研究グループによる報告です。以下がこの報告のアブストラクト部分の抜粋です。

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Kay等は緑茶成分の抗癌作用について調べており、緑茶中のポリフェノール・epigallocatechin gallate (EGCG) は、慢性リンパ性白血病(CLL)患者から採取した白血病B細胞に細胞死を誘導する作用があるという研昨成果を去年3月のBlood誌に発表した。

この報告をうけて、多くの白血病、リンパ腫患者が緑茶成分が入ったOTC製品を服用するようになった。

実際にMayo Clinicの患者の中にも、独自に緑茶製品の服用を開始した患者がおり、研究者等は、独自に(勝手に)緑茶製品の服用を始めた患者の病状を調べてみた。

すると、緑茶製品の使用により実際に症状が改善している患者がいるとわかった。

このような事例は、緑茶ポリフェノールの使用方法や有効性を検討する臨床試験の必要性を強調している。

既に、アメリカNCIがスポンサーとなって、Kay氏主導の下で緑茶抽出物の第1/2相試験がMayo Clinicで始まっている( http://tinyurl.com/9afo3 )。

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基礎研究→事例研究→NCIの資金サポートゲット→臨床試験という流れが、まるで種を撒いてその芽が出るまでの過程を記すようにアブストにまとまっており、研究成果が臨床応用されていく過程がよくわかってとても興味深かったです。

この流れはバイオベンチャーの活動にとても似ています。「NCIの資金サポート」の部分を「投資家からの資金調達」に置き換えれば、バイオベンチャーの活動そのものになります。

つまり裏を返せば、

自分の成果を臨床に応用したいと思えば、バイオベンチャーのように「資金を得る」ためのビジネスや経営センスが医学研究者にも必要となってくるのです。

これまでにも何度か書きましたが、研究の意義を知ってその研究成果を実用化するための資金を得るには、まず自分が属している経済社会の規模や仕組みを知る必要があります。

自分が属している経済社会を知らなければ、研究成果は陽のあたらないところに永久に葬り去られるか、研究成果の価値を知っている人に搾取されるだけでしょう。

詳しく知る必要はないかもしれませんが、自分の研究を取り巻くビジネスを大雑把に把握することは自己防衛の一つであり、自分の価値を高めることに繋がっていく筈です。

楽しいクリスマスを!

わるいやつら

今日初めてメルマガを読む方、はじめまして。いつも読んでいただいている方いつもありがとうございます。

TransTech Pharma社が化合物スクリーニングテクノロジー・TTP Translational Technologyの使用でベーリンガーと提携しました。

Merck社やNovo社などとも提携しており、なかなか有望なスクリーニング技術のようです。

特に、プレスリリースの解説では技術に採用しているソフトウェアが強調されており、そのへんに大手の製薬会社をひきつけている秘密がありそうです。

TransTech Pharma社のコンタクト先は以下の通りです。

Adnan Mjalli, PhD., 336-841-0300, ext. 101
Fax: 336-841-0333
Email:amjalli@ttpharma.com

さて、

韓国の幹細胞スキャンダル( http://www.biotoday.com/view.php?n=10648 )ですが、足を洗おうとしていた米ピッツバーグ大のシェラルド・シャッテン教授も大学から追求されており、問題が深刻な場合には、減俸、停職、研究費の支給停止などの処置がとられるようです( http://tinyurl.com/b5nk2 )。

シャッテン教授はこんな人↓です。悪そうにはみえないです。
http://newsbureau.upmc.com/Bios/BioSchatten.htm

悪そうには見えないのですが、シャッテン教授と韓国の研究者等に間には賄賂性の高い資金供与の疑いもあり( http://tinyurl.com/cytg3 )、この問題はかなり根深いようです。

コメントにも書きましたが、Woo-suk教授はスケープゴート的な存在で、実は背後で巨悪が存在しているような感じがします。

松本清張の「わるいやつら( http://tinyurl.com/b7hqx )」が頭に浮かびました。

上記の朝鮮日報の記事はle papillon de nuitさんに教えていただきました。le papillon de nuitさん、いつも有益な情報をありがとうございます。

続報がありましたらお知らせ頂ければ幸いです。今後ともよろしくお願いします。

抗癌ウイルス

今日初めてメルマガを読む方、はじめまして。いつも読んでいただいている方いつもありがとうございます。

Onyx社とBayer社の腎細胞癌治療薬・Nexavar (sorafenib) がFDAに承認されました。

Onyx社といえば抗ウイルス・ONYX-015が有名なのですが、この名前を知っている人はもう少なくなっているかもしれません。

ONYX-015の開発の歴史は以下に詳しく載せています。

http://www.biotoday.com/view.php?n=555

Onyx社は後にPfize社に買収されることになるワーナーランバート社とONYX-015を共同開発していたのですが、Pfizer社による買収で提携が解消されてしまいました。

その後XOMA社と組んでONYX-015の生産量を上げるなどの努力をしていたのですが、結局大規模製造方法の確立もうまくいかず、ワーナーに代わるパートナーも見つけられずで、開発中止となってしまいました。

XOMA社が大量生産工程をはやく確立すればパートナーを見つけられたんじゃないかと思っているのですが、それは叶いませんでした。当時は「XOMA社サボるな!」とか思っていましたが、本当に大量生産は難しかったのかもしれません。


さて、


Nexavarが承認されたわけですが、ファイザー社の競合品・Sutentが発売される前にできるだけシェアを獲得しとこうという意気込みがプレスリリースからも伺えます。24時間以内に患者のもとに薬が届くようにするというのですから。

このへんの根回しは相当時間かけたのではないかと思います。

ファイザー社のSutentは8月に承認申請され、プライオリティレビューの対象になっています。したがって、来年の前半には承認される可能性があります。

営業の規模からいってもファイザー社の方が上でしょうし、しかもSutentの方が効果も優れているようです。

先に発売することはできたものの、Sutentが承認されればNexavarは来年かなり苦戦を強いられそうです。

こういう場合のOnyx、Bayer軍がとるべき戦略はどういう方法が考えられるのでしょうか?

ちょっと考えた結果、いっそのことPfizer社とアライアンスを組んじゃえば良いのかなと思いました。

真っ向勝負しても勝てそうにないので、併用の効果を調べる市販後臨床試験を実施して抱き合わせ販売すればシェアも伸びるかなと。

天下をとった気分

今日初めてメルマガを読む方、はじめまして。いつも読んでいただいている方いつもありがとうございます。

無料プレゼントした「神経工学投資ニュースレター 2005年8月15日号 特集【脳卒中】」に多数の方からコメントいただいています。

読者の方から私の商品について意見を伺うのは今回が初めてことで、予想はしていたものの、あまり有用性を感じないというコメントをもらった時には相当へこんでいます。

一方、それに呼応するかのように好意的なご意見も頂いており、その時には天下を取ったような気分になっています。

否定的なコメントで落ち込んで、好意的なコメントで天下をとった気分になり、という精神的に浮き沈みの激しい日々です。

今後は、頂いたコメントを参考にして、サイトやメルマガをより一層充実したものにしていきたいと思います。

さて、以下は、昨日頂いたコメントの中で、天下をとった気分にさせてくれたものです。

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私は日系製薬企業の工場で製造技術に携わっております。四六時中世界の
情報を集めて分析・統合し、企業戦略を立案する部門とは言えないないも
のの、かといって新鮮な情報は既存のプロジェクトを進める上で(あるい
は今後新しいプロジェクトを立ち上げていく上で)必要不可欠であること
に変わりはありません。

情報のニーズとしてはそれなりに度合いが高いといえます。

投資家や企業情報戦略をターゲットとし、新しい情報を提供している本
ニュースレターについても、情報の新鮮さと信頼度の高さは上位のレベル
に達していると感じました。

私らが手がける既存のプロジェクトの情報に関しては(中身を見なければ
真の価値を判断しがたいというリスクはありますが)、2千円程度であれ
ばポケットマネーより迷わず購入するのではないかと感じた次第です。

情報にはノイズが必ず存在し、そうでない有益な情報がいくつか組み込
まれていれば、価値は高まると言うことを述べたかったのです。ただし、
それを判断できるのは、結局購入者(読者)それぞれのニーズなのです。

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皆さんからのコメントを頂いて私は一人じゃないと実感しています。

一人で出来ることは限られているかもしれませんが、皆さんの協力があれば無限にいろいろなことができるという可能性を感じているこの頃です。

必要な人の所に、必要な情報を届けられるようにあせらずに商売していきたいと思います。今後ともよろしくお願いします。

神経工学投資ニュースレター 2005年8月15日号 特集【脳卒中】

どう社会の要請に応えるか?

今日初めてメルマガを読む方、はじめまして。いつも読んでいただいている方いつもありがとうございます。

今年の5月30日に、大日本製薬(現、大日本住友製薬)が開発した多機能モニタ心電計「レーダーサーク」が国内で承認されました。

http://www.biotoday.com/view.php?n=7519

なぜ製薬会社の大日本が?と当時疑問でしたが、2005年12月の日経サイエンス( http://tinyurl.com/8kvoa )を読んでその理由がよくわわかりました。

レーダーサークには大日本製薬が開発した心電図波形解析ソフト「フラクレット」が使用されています。

このフラクタルは、ACE阻害剤・セタプリル(一般名:アラセプリル)」の独自の薬理作用を証明するために開発されたソフトです。

薬が実際に使用されるのは主に覚醒時です。しかし、このフラクレットが開発される前は、麻酔下で基礎実験が実施されていました。というのも、体動がノイズとなって邪魔になるので、覚醒時には実験がしずらかったからです。

覚醒時の生体信号を評価できるようにするため、大日本製薬の研究者等は1万例以上の動物データを解析して、体動をリアルタイムに分離して生体信号を解析できるソフトを作りました。このソフトが「フラクレット」です。

以後フラクタルはジェット戦闘機操縦中のパイロットの緊張度の評価をきっかけにして、様々な分野で応用されています。

その応用先の一つがレーダーサークです。

日経の記事を読むと分かりますが、レーダーサークの承認までの道のりは平坦ではなかったようです。

しかし困難にもめげず、救急現場からの要請や、小さないのちの会の主宰者・坂下氏との出会いなどに後押しされて、「一企業の枠を超えた社会の要請」と確信して開発を進めたそうです。

レーダーサークの開発に携った大日本製薬の永田氏は日経サイエンスの「ものづくりとは?」という質問に対して以下のように回答しています。

『「フラクレット」も「レーザーサーク」も、どうしたら売れるかという目先の目的ではなく、どう社会の要請に応えるかという思いが、研究開発への原動力となっています。

用具は人の役に立つと、たんなるモノからいのちを持った道具になり、それを人間が使うことによって、さらに時代を発展させる「ほんもの」が生まれる。

その循環の中に身をおけることは研究者として喜ぶべきことですし、そうした意義のある研究・開発をさせてくれる会社には誇りを持っています。』

日経サイエンスの12月号には永田氏の写真も掲載されています。寺田農似のハンサムな方です(と妻に言ったらあまり似ていないと言われましたので似ていないかもしれません)。

パーキンソン病の細胞治療

BioTodayの清宮です。今日初めてメルマガを読む方、はじめまして。いつも読んでいただいている方いつもありがとうございます。

さて、今日の注目記事はパーキンソン病の細胞治療に関するニュースです。

GDNFを分泌するヒト神経前駆細胞をドパミン神経を損傷したラットの脳内に投与したら、運動機能が改善したという結果となっています。

成長因子を分泌する細胞の脳内への移植は有望ですが、人に応用する場合、果たしてどうやって脳内に細胞を送り込むか?

脳の切開して細胞を移植するのが一番正確かもしれませんが、それでは患者への負担が大きすぎます。患者さんのことを考えたら望ましい移植方法とはいえません。

ではどうしたら良いかというと、おそらく心血管ステント設置に使われているようなカテーテルを用いて脳内の適切な部位に細胞を“設置”する方法が望ましいのではないかと思います。

昨日発売した「神経工学投資ニュースレター 2005年8月15日 特集:脳卒中」では、脳に使用するカテーテルの最新技術動向を解説しています。

これまでは、細胞を脳に移植するには切開するしかないと思っていましたが、このレポートを読んで細胞移植にも脳カテーテルが使えるかもしれないと閃きました。

異業種の最新の技術動向が、自分の専門分野に生かせることがあるという良い例だと思いました。

神経工学投資ニュースレター 2005年8月15日 特集:脳卒中

戦争が引き裂いた仲

【戦争が引き裂いた仲】

さて、昨日Schering社とSchering-Plough社のことに触れましたら、何通かメールを頂き、両社の関係についてさらに詳しく知ることができました。

メールありがとうございました!

沿革はシェリング・プラウ株式会社の以下のURLに掲載されていました。

http://www.schering-plough.co.jp/company/spkk/spkk_enkaku.html

1928年にドイツのSchering社のアメリカ支店として設立された後、戦後に、連合国にアメリカ支社が財産を没収され、その後民間に払い下げられ、後にプラウ・インクと合併してSchering-Ploug社が誕生したとのことです。

アメリカのMerck社も元を辿るとドイツのMerck社が起源のようです。

Schering-Plough社と同様に、ドイツMerck社のアメリカ支社が戦後に没収され、競売によって現在のMerck社が誕生しました。

恥ずかしながらドイツMerckとアメリカのMerckの関係についても今まで知りませんでした。

大変勉強になりました。

次から前書き2パート目です。

【Arena社が抗肥満薬・APD356の第2相試験で良好な結果】

「神経工学投資ニュースレター 2005年10月31日号 特集:肥満」で注目の会社として取り上げられたArena社が抗肥満薬・APD356の後期第2相試験の結果を発表しました。

最高用量(20mg/日)の12週間(3ヶ月)投与で体重がおよそ3.5kg低下しました。

3ヶ月という短期間で3.6kg低下は良い結果なのではないかと思います。また、キチンと用量相関性が認められています。

抗肥満薬といえばSanofi-Synthelabo社の抗肥満薬・Acomplia(rimonabant)ですが、Acompliaは1年間の投与で体重が平均9.8kg減っています。

http://www.biotoday.com/view.php?n=2817

長期試験でAcompliaぐらいの体重低下を達成できれば、APD356は大変期待できると思います。

初期第2相試験の結果が2005年10月18日に発表されましたが、この結果を見てAPD356にがっかりきた人も多かったのではないかと思います。

http://www.biotoday.com/view.php?n=9769

初期第2相試験のAPD356の投与量は1、5、15mgでした。この結果15mgでしかプラセボと有意差がつきませんでした。

Arena社はこの初期第2相試験の結果を受けて、用量をあげて10、15、20mg/日で後期第2相試験を実施しました。

この戦略が功を奏し、後期第2相試験では良い結果が得られました。投資家の信頼も回復して株価も上昇しています。

さて、APD356は長期服用すればするほど体重が減るのでしょうか?

初期第2相試験では15mg/日の4週間投与での体重低下量が1.3kgでした。今回の後期第2相試験では15mg/日の12週間の投与で2.6kg低下でした。減量スピードは落ちていますが、投与数週間で体重低下が頭打ちということはなさそうです。

この結果を受けて、Arena社はFDAと第2相試験終了時面談を実施し、来年には第3相試験を開始する予定です。

Arena社は「神経工学投資ニュースレター 2005年10月31日号 特集:肥満」で詳しく解説しています。

http://neurotech.biotoday.com/#obesity

2005年12月15日

ドイツのSchering社とアメリカのSchering-Plough社

さて今日はSchering社がドイツの会社の50%の株式を売却したというニュースがありました。

http://www.biotoday.com/view.php?n=10605

これまでScheringとSchering-Ploughって似ているがなにか関係があるんだろうか?と疑問に思っていました。

たまたまネットでSchering社を調べてみたら以下のようなページがありました。

http://www.Schering.com/

「Schering AG とSchering-PloughはどちらもErnst Scheringによって設立された。しかし現在2社は完全に独立しており、いかなる関係もない」

Schering社とSchering-Plough社って関係あるのかどうかわからなかったのですが、このページを見て関連があったんだとわかりました。

なぜ2つの会社を作ったか?、なぜ完全に分離しちゃったのか?など、新たな疑問がわいてきました。ご存知の方いましたら教えてください。

さて、神経工学投資ニュースレター 2005年8月15日号 特集:脳卒中は明日発売します(発売しました)。

プレゼントに応募された方には今日の夜から明日までに送信します。感想をおまちしています。

2005年12月14日

BioTodayが築いたもの

昨日の神経工学投資ニュースレター無料プレゼントに多数のお申し込みを頂きました。

同時に、たくさんの励ましの言葉を頂き、とても嬉しく思っています。

頂いたコメントは、WEB上で匿名で紹介させていただきます。

頂いた中でも、特に感慨深かったコメントを以下に紹介します。

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BioTodayの最新情報は、他社開発状況を知るうえで、有効に利用させていた
だいています。中枢領域の担当ではありませんが、200○年○月までは、○○
薬品が実施してきた開発化合物、殆ど全ての安全性評価に従事していました
ので、関心は持っています。

清宮さんが、今日築き上げられた"もの"は大変なものであると理解していま
す。私の場合、業務上知りえた内容(特に安全性)について、公表できませ
んが、私と同じ立場で、BioTodayを活用しているヒトは多いと思います。

有難うございます。

---------------------------------------------------------------------

こちらこそありがとうございます。今後も最新の有益な情報をいち早くお届けできるように努力します。

最初に申し込み頂いた数名の方にはお返事をお送りしましたが、今日の記事数がとても多かったため他の方にお返事するのが遅れています。

これからお返事をお送りいたします。

今後ともよろしくお願いします。

BioTodayニュースレターの読者1万人突破

神経工学投資ニュースレターで有望な会社として取り上げられ、King社との豪華な提携までは順調だったPain社がここのところ揮いません。

Oxytrex(oxycodone)の第3相試験に失敗し、このたび過敏性大腸炎治療薬候補PTI-901の開発にも失敗しました。

パイプラインは充実しており、財源的にも問題ありませんが、持続型オキシコドン・Remoxyの開発に当面の社運がかかっているといえそうです。

RemoxyはKing社との提携の主要製品です。この製品の開発に失敗するとKing社との提携がパーになる可能性があります。

Remoxyの大規模第3相試験が来年1月にはじまる予定です。


さて、


Pain社の残念なお知らせに続き、とても嬉しいことがありました。

本日BioTodayニュースレターの読者が1万人を達成しました!

ここまでやってこれたのも皆さんの支援あってのことです。本当にありがとうございます。

1万人達成を記念して、神経工学投資ニュースレター「脳卒中」の無料プレゼントを実施します。

詳しくは次の、「神経工学投資ニュースレター「脳卒中」無料プレゼントのお知らせ」の部分をご覧ください(無料プレゼントは既に締め切りました)。

ありがたいメール

以下、昨日のメールで紹介できなかったありがたいメールです。

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清宮 様

いつも貴重な情報をありがとうございます。

多田先生のプログラムを拝見しました。
以前、私は会社の研究所におりました。当時は自ら定めた目標に向かって
猛進するだけで、決して豊かな研究ではありませんでした。会社で研究される
方々の多くがそう感じられているかもしれません。今は研究を管理する立場
ですが、商品創出と豊かな研究の両立について考えてみたいと思います。

また、研究員時代に愛用していたアイデアメモを久しぶりに開きました。
今の立場で何をできるかは別として、失いかけていた「何かを追求する気持ち」
を取り戻したいと思います。

私がBiotodayに入会させていただいて2年弱になりますが、本当に素晴らしい
サイトに成長されたと思います。これからもさらに発展されることを期待して
おります。私も自分の分野で頑張ります。では失礼致します。

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ありがとうございます!これからも私はがんばります。今後もBioTodayはますます成長していきます!今後ともよろしくお願いします!


昨日も読者の方からメールを頂きました。ありがとうございます。

とりわけありがたかったのは、癌患者さんのパートナーの方からのメールでした。

私のメルマガを延命治療の方法の一つとして使用されていたという内容のメールです。

私がメルマガで紹介している最新の癌治療の開発動向を知らせることで闘病への気持ちを奮い立たせ、免疫力を高めていたというのです。

思ったことを文章にするときには何らかの結論を出すように心がけていますが、こればかりはなんと言ったらよいかわかりません。

文章が病気の治療になるなんて、衝撃でした。目頭も熱くなりましたし涙もでましたしお腹も熱くなりました。背筋が伸びました。

とにかく、癌と戦う2人のご夫婦の姿が頭の中に思い浮かぶばかりでした。

読者の方に生かされている

こんにちわ。BioToday.comの清宮(せいみや)です。

一度も会ったことは無いのですが、最近ずっと考えているせいか、多田氏のことを随分前から知っているような感じになっています。なんだか不思議な気分です。

多田教授はホームページを開設されており、そこで近況が分かります。

http://www.rs.noda.tus.ac.jp/~immunol/tada/

12月4日のNHKの番組へのメッセージも以下のページに記載されています。

http://www.rs.noda.tus.ac.jp/~immunol/tada/mes.html

多田氏のホームページにある「今年も大勢の方のご好意で生かされてきました。」というのは、私も最近強く思うことです。

ここ数日、多田氏のドキュメンタリーを反射鏡のようにして私の思いを伝えてきました。その思いに対して読者の方から励ましのコメントを頂いています。

それらのメールを見ることで、私は読者の方に生かされていると痛感している次第です。

特に、昨日は2年前から会員を続けていただいている方からありがたいメールを頂きました。長くなりますので、明日、その方のメールを紹介したいと思います。

2005年12月09日

体重低下後にレプチンを投与するとリバウンドを防げるかもしれない

この実験結果には目からウロコがおちました。誰かがとっくの昔にやっていてもおかしくなかった実験のように思います。

Amgen(アムジェン)は、ヒト組み換えレプチンを肥満薬として開発することに失敗しましたが、痩せるための薬ではなくて、体重低下を維持するための薬として今後復活するかもしれないと思いました。

Sanofi-Aventis社のAcomplia(rimonanamt)でまず体重を減らして、体重が減ったらレプチンを投与する。またはAcompliaとレプチンを併用していくという方法が近未来の肥満治療として有望かなあと思いました。

Amgen社のレプチンの開発、Acompliaの開発状況は神経工学投資ニュースレターの肥満特集でも紹介しています。

とにかく、一見異なるように見える2つの現象になんらかのつながりがあると思ったら、そのつながりを注意深く探ってみると新しい発見があるかもしれません。

2005年12月08日

人工妊娠中絶薬・RU 486は安全か?

プロゲステロンを阻害する人工妊娠中絶薬・RU 486(mifepristone)の服用中にClostridium sordellii感染で死亡したアメリカ人女性4人の症例報告が2005年12月1日のNEJM誌に掲載されています(NEJM Volume 353:2352-2360 December 1, 2005 Number 22)。

1996年にPopulation CouncilがアメリカFDAにRU 486を承認申請し、54ヶ月という異例の長さの審査期間を経て2000年9月28日に承認されました。

オリジナルの承認では「中絶が不完全になり、追加の手術的処置が必要になるリスクがある」というブラックボックスワーニングがついていました。

2004年11月には、FDAは「初期妊娠の終結に伴って致死性の合併症(子宮外妊娠の破裂や敗血症ショック)が生じる恐れがある」というブラックボックスワーニングを追加しました。この改定時には、RU 486使用中に死亡した女性3例をアメリカFDAはRU 486の情報ページ(http://www.fda.gov/cder/drug/infopage/mifepristone/default.htm)に追加しました。1例は子宮外妊娠の破裂による死亡で、2例は敗血症ショックによる死亡でした。

続く2005年7月19日、敗血症ショックによる新たな4例の死亡が認められ、ブラックボックスワーニングが更に改定されました。この時の改定では、4例のうちの2例の敗血症ショックの原因はClostridium sordelliiであり、これらの感染に伴って他の感染症とは一線画す独特の徴候・症状を示すという注意が促されました。独特の特徴とは、熱はなく、抵抗性の低血圧、血液濃縮、複数の漿膜腔の滲出、著明な白血球増加という現象をさします。カナダの女性も2001年に同じような状況で同じバクテリアが原因で死亡しています。

NEJM誌に掲載された4例がいずれも若くて健康な女性で、中絶に成功していました。臨床症状は典型的ではなく不可解でした。というのも、この治療で一般的な筋けいれんをおこし、臨床症状を呈してからすぐに死亡するという経過を辿ったからです。

製造元のDanco Laboratorieによると、アメリカで承認されてから460,000件の中絶にRU 486が使用されました。しかしこの数が正確かどうかはわかりません。

200mgの錠剤を3錠服用するというのがFDAの承認用法です。しかし安全性と有効性の解析から、WHOは一回の中絶に200mgを使うように進めています。その後は、アメリカの多くの団体は200mgを使うようになっています。Danco Laboratorieは600mgではなく200mgを使用したケースを想定して460,000件と推定しています。この結果から、感染による死亡のリスクは10万件に1件未満と示唆されました。一方妊娠の維持に伴う死亡のリスクはこの8-9倍と推定されています。

しかし、妊娠全体での死亡率と比較するよりも、妊娠中絶時の死亡リスクとRU 486による死亡リスクを比較した方が適切です。アメリカ国内での妊娠中絶による死亡率はおよそ10万件に1件です。このリスクは妊娠期間全体でのリスクです。もし妊娠期間毎に中絶による死亡リスクを算出した場合、妊娠8週までに中絶した場合の死亡リスクは10万件中0.1件、妊娠21週以降での死亡リスクは10万件あたり8.9件となります。RU 486は妊娠7週目までの使用ということで承認されていますので、リスクの比較では妊娠8週までの中絶での死亡割合0.1件/10万件が適切と考えられます。

‥> Reference
Fatal Infections Associated with Mifepristone-Induced Abortion. NEJM Volume 353:2317-2318 December 1, 2005 Number 22

会員様リンク(全文へ)
人工妊娠中絶薬・RU 486(mifepristone)の服用中にClostridium sordellii感染で死亡したアメリカ人女性4人の症例報告

一般の方用リンク
人工妊娠中絶薬・RU 486(mifepristone)の服用中にClostridium sordellii感染で死亡したアメリカ人女性4人の症例報告

2005年12月07日

多田氏の笑顔

こんにちわ。BioToday.comの清宮(せいみや)です。

昨日紹介した多田氏のドキュメンタリーは今日の深夜0:15に再放送です。関心のある方はどうぞ。

昨日の文章はだいたいはあっていると思いますが、ちょっと違っている部分があるかもしれません。細部の違いについてはご容赦下さい。

今日は体調が優れないのですが、もしこれ以上具合が悪くならなければ再放送をもう一回見ようと思います。

ご覧になればお分かりになると思いますが、病気になられた後の多田氏の無邪気な笑い顔がとても印象深いドキュメンタリーです。

番組では以下のようなエピソードも紹介されています。

「研究者として、研究者が作り出した悪夢・原爆の悲惨さについてまとめてみたいとは思っていたけど、テーマが自分には重過ぎてずっとまとめることができずにいた。けど、脳梗塞を患って、原爆の被災者と同じ死の淵を経験したことで原爆の悲惨さを伝える能の台本を書くことを決めた。」

このエピソードに心打たれました。多田氏は多田氏にしかできないことをしたわけで、その点が感動的であり、非常に羨ましかったです。

仕事や人生はなかなか思うようにうまくはいかないものすが、どうせなら自分にしかできないことを生きているうちにやってみたいと思います。

そういう点で、半身不随でとてつもないハンデを負っているにも関わらず、自分にしかできないことをひょうひょうとこなしている多田氏がとてもうらやましかったのです。

今思えば、自分にしかできないことをして創造的な毎日を送っているという充実感があの笑顔に表れていたのかもしれません。

2005年12月05日

寛容で豊かな研究

昨日、免疫学者の多田富雄氏を特集したNHKスペシャルを見ました。ご覧になられた方も多いかと思います。

多田氏は、4年前に出張先の金沢で脳梗塞で倒れ、“生”の代償として右半身麻痺という重篤な後遺症を背負うことになります。

脳梗塞の後には生死の境をさまよい、何とか死は免れたものの、その変わり果てた姿、自由の利かない体に絶望し、何度も死のうと考えたようです。

脳梗塞で言葉も話せなくなりましたので、奥さんの手を指でなぞってその思いを伝えていました。奥さんは多田氏の指の動きをノートに記録しており、当初そのノートには「地獄」や「自殺」といった単語がたくさん並んでいました。

しかしある日、多田氏は麻痺した筈の右足の親指にかすかな感覚がよみがえるのを感じます。これをきっかけにして、彼は自分の体内に、自分以外の何者かが生まれようとしていることを実感します。

そして、その生まれようとしている何者かが何なのかを突き止めるために生きながらえようと決心します。科学者という客観的な視点から、脳梗塞後の自分の体に起きている新たな変化を克明に記録していこうと決めます。

つまり彼は、右足の親指の感覚をきっかけにして、脳梗塞前の多田氏とは違う新たな人格として蘇ったのでしょう。

新たな人格として生まれ変わった多田氏は、教え子達が参加するパーティーのスピーチで、奥さんの声を介して、世界中で活躍する教え子達に向かってこう言います(ちょっと実際の文言とは違うかもしれませんが、大意はあっていると思います)。


「寛容で豊かな研究をしてください。

寛容で豊かな研究とはどういうことかは、その反対を考えればよく分かります。

寛容で豊かな研究の反対は、ギスギスして貧しい研究です。

目先の利益にとらわれることなく、幅広い視点で研究をしてください。

寛容で豊かな研究をしていれば、やがてその成果は大きな本流となって、多くの支流がそこから生まれてくるでしょう。」


彼の家には今でも定期的に研究生が集まり、研究成果を報告しています。多田氏は、それぞれの研究成果に対して檄を飛ばします。彼は話せませんので、彼のアドバイスは予め機械に録音されています。例えばこんな風に。「オモシロイ、ケドソコデトマルナ」「ドンドンヤレ」

多田氏の教え子達を見ていると、彼が自ら本流を作り、その本流にどんどん支流が流れ込んだり、支流を作ったりしているのがよく分かります。

インタビューの中で彼は、脳梗塞で体が麻痺した今の方が「よく生きている」と答えています。彼は、体が不自由になったことで、通常は無意識で出来ることがいちいち考えないとできなくなってしまいました。そういう生活が、否応無く自分の体や精神に気持ちを向かわせ、生きることの意味を考えさせている
のだと思います。そして、そういう意識的な生活が、“よりよい生”を彼に与えているのでしょう。

多田氏はある意味一度“死んで生まれかわった”人です。昨日のドキュメンタリーを見て、一度死んだ人の言葉は重いなと思いました。脳梗塞で倒れる前の多田氏、家族を省みずに忙しい生活をしていた多田氏が「寛容で豊かな研究」なんて言っても、多分説得力はなかったでしょう。それが一度死んで蘇り、その言葉通りの生活をしているからとても説得力がある。

彼の言葉はとても心に響きました。私は研究はしていませんが、有限会社バイオトゥデイを通じて曲がりなりにもビジネスをしています。私のビジネスが果たして寛容で豊かか?お金ほしさに狭量な視野で物事を見ていないか?

多田氏のドキュメンタリーを見ていろいろ反省をしました。すぐに答えを出すことはできませんが、支流が自然に出来てくるような本流を作りたいと痛切に感じました。

このドキュメンタリーは明日の深夜0:15〜1:07にNHK総合で再放送される予定です。お勧めですので、見逃した方はぜひご覧下さい。


さて、神経工学投資ニュースレターの11月30日号が完成しました。

■神経工学投資ニュースレター 2005年11月30日号 特集:アルツハイマー病
http://neurotech.biotoday.com/#ad

今日から11月30日号を販売いたします。11月30日号の特集はアルツハイマー病です。このメルマガの最後の部分に目次と内容の抜粋をつけています。購入時の判断材料にしてください。

また、BioToday有料会員様とこれまでに神経工学投資ニュースレターを購入頂いた方には優待販売をしています。これまでに購入頂いた方にはメールで優待販売の案内を既にお送りしています。BioToday有料会員様は以下のページをご覧下さい(以下のページにログインできる方が有料会員様です)。

■【BioToday有料会員様】神経工学投資ニュースレター 2005年11月30日号の優待販売のお知らせ
http://www.biotoday.com/member/press/2005/12/_20051130.html

企業間提携でのロイヤリティーの設定

JAIC Asia Bio Network (JABN)さんと相互リンクをしました。

http://www.apbiotech-japan.com/j_default.asp

JABNは、アジアと日本企業に、バイオ・医療関連のビジネスパートナーをオンラインで紹介しています。アジアでの共同研究開発、マーケティング、契約パートナー等を探している方にはとても有用なサイトです。

また、会社間の交流だけでなく、アジア・日本間の人材交流の窓口として積極的に活動しています。

ところで、バイオベンチャーが成熟製薬企業とパートナー関係を構築するにあたっては、通常、アップフロント、達成報奨金、ロイヤリティーという形で金銭を得ることが多くなっています。

市場規模や新規性を初めとして様々な経済・環境要因を総動員して取引を進めていくのだと思いますが、すごいかけひきをしているんでしょうね。

実際に駆け引きをしたことがある方の話を聞いてみたいです。

さて、今回の注目ニュースでは、Ligand社の血小板減少症治療薬を取り上げています。

Ligand社はSB-497115の開発・販売でGlaxoSmithKline社と提携しており、ロイヤリティーの割合を以下のように設定しています。

--------------------------------------
1億ドルまで 5%
--------------------------------------
1億ドルから2億ドルまで 7%
--------------------------------------
2億ドルから4億ドルまで 8%
--------------------------------------
4億ドルを超える場合 10%
--------------------------------------

税金の累進課税みたいです。

「最初から10%を要請したら提携してもらえないかもしれない」といった場合の代替案として使えそうです。

だれでも思いつくかもしれませんが「まず、与えよ」という経済原理はロイヤリティー設定の場面でもしっかり機能しているようです。





[PR]そろそろクリスマス。好きな人、大切な人には、まず与えましょう。

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2005年12月03日

まずやってみよう

これまで、メチルトランスフェラーゼはメチル基より大きな化学基はDNAに付加できないと考えられてきましたが、今日の注目ニュースによると

「メチルトランスフェラーゼはメチル基より大きい化学基もDNAに付加できる」

みたいです。やってみないとわからないことって多いよなあと思いました。

今後は、注目ニュースで取り上げた技術が様々な遺伝子解析アッセイに使用されていくと思います。

さて、遺伝子解析にはRNA干渉がよく用いられるようになってきました。

Biocompare社の2005 Fall Purchasing Reportでは、55%の研究者がRNA/siRNAを使ってみたいと思っているという結果となりました。

http://biz.yahoo.com/iw/051129/0102414.html

昨年にも増して、RNAi関連研究はメジャーになってきているようです。

一方日本ではどうか?

ジェノファンクション(http://www.genofunction.jp/)の野沢社長は、自身のブログ(http://blogs.yahoo.co.jp/inozawa1122/)で以下のような見解を述べています。

「日本ではRNAiに関する否定的なご意見をあちこちで聞きますが、このままでは、日本のRNA研究がますます遅れるのではないかと危惧しています。」

もしRNAiの有用性についてよくわからないという方がいましたら、野沢社長のブログやメールマガジンを読んでください。RNAiが研究でいかに幅広く活用されているかを知ることができます。

使えるものはとりあえず使ってみたほうが良いです。「やってみないとわからないことって多い」と思いませんか。

【参考】RNAi関連の本

2005年12月02日

寄生で免疫を規整

寄生虫の感染が一般的な国では喘息などのアレルギー疾患が少ないことが知られていますが、寄生虫がアレルギー反応を抑えているかはよくわかっていませんでした。

このたび、そのメカニズムの一端が解明されました。ヒントは、寄生虫の

“卵”

にありました。詳しくは無料メルマガ「BioTodayニュースレター」の今日の注目ニュースをご覧下さい。

今日の注目ニュースのほかに寄生虫とアレルギーに関する報告としては以下のような記事がBioToday.comに登録されています。

filarial nematodeという線虫が分泌するES-62は自己免疫疾患を治療する

寄生虫・住血吸虫属の免疫抑制作用を自己免疫疾患の治療に応用

蠕虫の卵を飲むことはクローン病の治療法として有望

住血吸虫を寄生させると喘息が改善する/マウスの実験(Free)

蠕虫寄生で誘導された調節T細胞はアレルギー性の気道炎症を緩和する